原子の構造

 半導体に限らず物質は原子からできており、その原子は+の電荷をもつ原子核と、-の電荷をもつ電子で構成されています。

 電子は原子核をとりまく軌道上を回っており、この軌道は電子殻と呼ばれます。

 電子殻には内側から順にk殻、l殻、m殻・・・と名前が付けられており、k殻には2個、l殻には8個、m殻には18個までの電子が収納可能です。

 上の例からわかるように、内側からn番目の電子殻には2n2個の電子が収納可能となっています。

シリコン原子の構造

 具体例として半導体の原料となるシリコンの原子構造を示すと下の図のようになります。

 シリコン原子の原子番号は14なので、シリコン原子は14個の電子を持っています。

 この14個の電子は、k殻に2個、l殻に8個、そして残りの4個はm殻に収納されます。

 一番外側の電子殻に収納される電子は他の電子殻に収納される電子と比較して大きなエネルギーを持ち、原子同士の結合などで大きな役割を担うため、特に価電子と呼ばれます。

 シリコン原子の価電子数は4となります。

シリコン原子の構造

シリコン原子どうしの結合

 シリコン原子どうしが結合する場合には、下の図のように各々のシリコン原子が最外殻の電子を1個ずつ共有しあい、周囲の4個のシリコン原子と結合するかたちをとります。

 このように最外殻電子を共有しあう結合方法は、共有結合と呼ばれています。

シリコン原子の共有結合

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